国家互联网信息办公室 / 公安部 令第25号 解説&実務ツール(非公式・日本語版)

小型个人信息处理者个人信息保护简化措施规定

小型個人情報処理者 個人情報保護簡易措置規定|解説と、監査自査表から作成するPIA

公布:2026年7月22日
施行:2026年9月1日
適用対象:処理人数10万人未満の個人情報処理者
規定本文PDF 附件1・2 PDF 国家网信办 原文ページ

この規定は何か

中小・零細企業のイノベーションを支援するため、《个人信息保护法》《网络数据安全管理条例》上の義務を、規模の小さい個人情報処理者に限り簡易な方法で履行できるようにした運用規定です。既存の法律・行政法規の適用を免除するものではなく、「同等の保護水準を、より簡便な手段で満たしてよい」という位置づけです。

10万人未満「小型個人情報処理者」の定義基準(第2条)
5年に1回簡易コンプライアンス監査(自査表)の実施頻度(第13条)
3年影響評価表の保存年限(第14条)
2026/9/1施行日

主な簡易措置(条文別)

1個人情報処理規則の簡易化(第4条〜第8条)

処理規則には最低限、①処理者の名称・氏名、②権利行使の受付窓口・連絡先、③処理目的・方法・種類・保存期間 の3点があれば足りる。

  • オフラインで収集する場合は、店頭掲示など簡便な方法での公開で可(第4条)
  • 団地・産業団地等の管理単位が統一規則を策定した場合、加盟する小型処理者は個別に規則を作らなくてよい(第5条)
  • ①非機密情報の処理が商品・サービス提供に必要 かつ ②第三者提供・公開をしない の両方を満たせば、規則の公開のみで告知義務を履行したとみなせる(第6条)
  • プラットフォーム上でのみ活動し、プラットフォームが定めた規則に従う旨を表明していれば、自ら規則を策定・告知しなくてよい(第8条)
  • 満14歳未満の未成年者の情報を扱う場合は、専用の処理規則が必要(第4条第3項)
2越境提供(国外への提供)の免除要件(第10条)

次のいずれかに該当すれば、安全評価の申告・標準契約の締結・認証取得のいずれも不要:

  • 本人が当事者となる契約の締結・履行に必要な場合(越境ショッピング、渡航、航空券・宿泊予約、ビザ申請等)
  • 就業規則・労働協約に基づく越境人事管理に必要な場合
  • 緊急時における生命・身体・財産の保護に必要な場合
  • 法定の職責・義務の履行に必要な場合
  • 重要情報インフラ運営者以外の処理者で、当年1月1日以降の累計越境提供人数が10万人未満(機密個人情報を除く)の場合

いずれの場合も、告知・個別同意等の基本義務は別途履行が必要。

3コンプライアンス監査・影響評価の簡易化(第13条・第14条)

附属の《小型个人信息处理者个人信息保护合规审计自查表》(24項目)を用いて、少なくとも5年に1回の自己点検で足りる(結果は5年保存)。個人情報保護認証を取得している期間中は、この監査自体を免除できる(第17条)。

影響評価も同様に、附属の《小型个人信息处理者个人信息保护影响评估表》(5類型)による簡易評価で足り、結果は3年保存する。本ツールでは、監査自査表の該当項目への回答から、必要なPIAを続けて作成できます。

4事業停止・情報漏えい時の対応(第9条・第12条・第16条)
  • 合併・解散・破産等で情報を移転する場合、店頭掲示やSMS等の簡便な方法で移転先を通知でき、30営業日前までに30営業日以上公開すればよい
  • サービス廃止時に削除する能力がない場合、所在地の主管部門(不明な場合は市級ネット情報化部門)へ報告し支援を求めることができる
  • 漏えい等発生時、他の手段による通知が客観的に困難な場合に限り、店頭掲示・アプリ内ポップアップ等での通知が認められる
5行政処罰の軽減(第18条・第19条)

不処罰:違法行為が軽微かつ速やかに是正され、危害結果が生じていない場合/過失がないことを証明できる場合/初回違反かつ危害が軽微で速やかに是正した場合。

軽減・減軽:危害結果を自ら除去・軽減した場合、主管部門が未把握の違反を自主申告した場合、事故発生時に速やかに通知・是正措置を取った場合、調査に協力し功績があった場合。

対象となる企業(日系現地法人の場合)

本規定は会社の国籍・資本系統ではなく、「中国国内で処理する個人情報の人数」で適用可否が決まります。日系現地法人であっても、以下の条件を満たせば適用対象です。

  • 適用地域:中華人民共和国境内(香港・マカオ・台湾は対象外)で個人情報処理活動を行っていること。
  • 適用規模:年間の累計処理人数が10万人未満であること(第2条)。顧客・会員・従業員・取引先担当者など、処理するすべての個人を合算して判定する。集計対象を明確にするため、年1回は棚卸しを行うのが実務上望ましい。
  • 法人形態は問わない:独資子会社(WFOE)、合弁会社(JV)、駐在員事務所等、法人格・出資形態にかかわらず、処理人数の要件を満たせば対象になり得る。
  • 除外に注意:重要情報インフラ運営者(关键信息基础设施运营者・CIIO)に認定されている場合、越境提供の免除(第10条)など一部の簡易措置は適用されない。
  • 要件から外れた場合:処理人数が10万人以上になった時点で本規定の適用対象から外れ、通常の《个人信息保护法》《网络数据安全管理条例》の完全な義務(安全評価の申告、標準契約、認証取得等)に戻る。(参考:関連解説投稿(LinkedIn)
  • グループ内で複数の中国法人(生産拠点・販売拠点・EC運営会社等)を持つ場合、判定は法人ごとに行う。ある拠点は対象、別の拠点は対象外、ということもあり得る。

PIA(影響評価表)・監査自査表の提出先と保管

本規定におけるコンプライアンス監査自査表・影響評価表は、いずれも事前届出・事前提出が必要な書類ではありません。自己点検・自己評価のうえ、社内で保管しておく「備え置き型」の書類です。

  • 通常時の提出義務:なし。当局へ自主的に提出・報告する必要はない(第13条・第14条)。
  • 保管期間:コンプライアンス監査自査表(附件1)は少なくとも5年、影響評価表(附件2)は少なくとも3年、社内で保管する。
  • 提示を求められる場面:国家網信部門・公安機関その他個人情報保護の職責を負う部門が、抽査評価や監督検査を実施する際に提示・提出を求めることができる(第21条)。求められた場合は速やかに提示できる状態にしておく必要がある。
  • 想定される請求元:所在地の省級・市級インターネット情報弁公室(网信部门)、公安機関、業界所管部門など。越境提供に関する届出・認証・標準契約の備案がある場合はその手続き先(省級网信部门等)も別途存在する。
  • 日本本社との関係:原本は現地法人(個人情報保護責任者のもと)で保管し、本社へは要点をまとめたサマリー(適合率・不適合項目・是正計画等)を共有する運用が実務的。個人情報そのものを含む詳細記録を越境で本社に送る場合は、別途、社内の越境移転ルールに従う必要がある。

実施プロセス(推奨フロー)

  1. 適用判定:年間の累計処理人数が10万人未満か、CIIO認定を受けていないかを確認する。
  2. 処理活動の洗い出し:機微個人情報の処理、自動化決定の利用、委託処理・第三者提供・公開、越境提供、その他重大な影響を及ぼす処理活動の有無を、関係部門(IT・人事・営業・法務等)へのヒアリングで確認する。
  3. コンプライアンス監査自査表(附件1・24項目)の実施:法定頻度は5年に1回以上だが、変化を早期に把握するため年1回の簡易棚卸しを推奨。
  4. 影響評価(附件2)の作成:監査で該当した情形について、目的・方法の適法性、権益への影響、保護措置の有効性を評価する。
  5. 不適合事項の是正計画の策定・実施:是正の担当・期限を明確にし、次回監査で確認する。
  6. 社内承認・署名:個人情報保護責任者(または監査・評価責任者)が署名し、実施記録を確定する。
  7. 保管・備え置き:監査自査表は5年、影響評価表は3年、いつでも提示できる形で保管する。
  8. 日本本社への報告:現地法人からグローバル法務・情報セキュリティ部門等へ、適合率・不適合項目・是正状況・PIA該当有無をサマリーで報告する。

必要資料一覧

監査・PIAの実施にあたり、事前に手元にあると作業が進めやすい資料の例です。

  • 会社の基本情報(名称、統一社会信用コード、代表者、業種)
  • 年間個人情報処理人数の集計資料(顧客数・会員数・従業員数・取引先担当者数等)
  • 個人情報処理規則(プライバシーポリシー)及びその改定履歴
  • 個人の同意取得記録(個別同意・書面同意を含む)
  • 機微個人情報を扱う場合、その一覧と取得記録・未成年者情報の保護者同意記録
  • 自動化決定を利用している場合、その概要・本人への告知記録・拒否手段の提供状況
  • 委託処理契約書・第三者提供契約書・データ処理に関する合意書(DPA等)
  • 満14歳未満の未成年者情報を扱う場合の専用処理規則
  • 越境提供がある場合、該当する免除事由の根拠資料(契約書、個人情報保護認証、標準契約、省級網信部門への備案資料等)
  • 内部管理規程、個人情報保護責任者の選任記録・連絡先の公開状況
  • 安全教育・研修の実施記録
  • 個人情報安全事件の緊急対応計画、及び過去の対応記録(あれば)
  • 記入済みのコンプライアンス監査自査表(附件1)原本
  • 記入済みの影響評価表(附件2)原本

実務上のチェックポイント

  1. 自社の年間処理人数が10万人未満か(機密個人情報も合算対象)を先に確認する。超えた場合は本規定の対象外。
  2. 満14歳未満の情報を扱うか否かで、専用規則の要否が変わる。
  3. 越境提供がある場合、第10条各号のどれに該当するか(該当なしなら通常のPIPL越境ルールに戻る)。
  4. 右のタブでは、まず附件1の監査自査表(24項目)に回答し、そこで「機密情報」「自動化決定」「委託・提供・公開」「越境提供」に該当した項目から、附件2のPIAを続けて作成できます。

※本ページは公開情報に基づく非公式の日本語解説です。法的助言ではありません。適用の可否や解釈は、最終的に原文および所轄当局の指導に従ってください。

基本情報

STEP 1

コンプライアンス監査自査表(附件1・24項目)

各項目を「適合/不適合/適用外」で回答してください。少なくとも5年に1回の実施が必要(第13条)。結果は5年間保存してください。機密情報・自動化決定・委託処理/提供/公開・越境提供に関する項目は、STEP2のPIA作成に自動的に連動します。

適合率 0%(0 / 24)
STEP 2

個人情報保護影響評価(PIA・附件2)の作成

STEP1で「適合」または「不適合」と回答した項目のうち、下表に対応するものは自動的にPIA作成の対象になります(バッジで表示)。対象の欄に評価内容を入力し、「PIA作成」を押してください。

作成したPIAは当局への事前提出は不要です。PDFまたはHTMLで保存し、少なくとも3年間、社内(個人情報保護責任者のもと)で保管してください。网信部门・公安機関等から抽査検査の際に提示を求められた場合に備え、いつでも取り出せる状態にしておくことが望ましいです。

小型个人信息处理者个人信息保护影响评估表
小型個人情報処理者 個人情報保護影響評価表(附件2)
影響評価負責人署名:
日期日付

中国におけるデータ越境対応フローチャート

中国国外へ個人情報・データを提供する場合、法定の対応方式は主に3つ(安全評価/標準契約書の締結/個人情報保護認証)です。下の判断ツールで質問に答えると、自社がどれに該当するか、あるいはいずれにも該当しない(=多くの中小規模の処理者が最終的にたどり着く、PIA実施で足りるケース)かが分かります。

安全評価(国家網信部門による安全評価)

データ越境転送安全性自己評価 → 省部門CAC(インターネット情報弁公室)に申請 → 国家CAC主導で安全評価を実施 → 評価完了・報告書完成で対応終了。もっとも重い手続きで、重要データやCIIO、大量の個人情報の越境が対象。

標準契約書の締結

個人情報保護影響評価(PIA)の実施 → 国家網信部門制定の標準契約を境外受領者と締結 → 省級ネットワーク情報部門へ届出 → 届出結果の通知(不合格の場合は資料を修正し再提出、合格で届出番号が発行され対応完了)。

個人情報保護認証

CCRC(中国网络安全等级保护测评机构資質認定委員会)に申請資料を提出 → 申請内容審査・受理回答 → CCRC技術検証機関による技術検証 → 現場審査 → 評価(不合格の場合は資料を修正し再提出、合格で認証証明書が発行される)。

自由貿易試験区のネガティブリスト・免除

上海臨港等、特定の自由貿易試験区に登記された企業は、区が定めるデータ越境方針(一般データリスト=ネガティブリスト以外のデータは届出等なしに自由に越境可能な仕組み)に従う。それ以外の企業で、かつ上記①〜③のいずれの基準にも該当しない場合は、法定の越境メカニズムは不要と考えられ、個人情報保護影響評価(PIA)を実施のうえ自己管理する形になる。

判断ツール

自社はどの対応方式に該当するか